ヨセミテでのクライミング

ヨセミテでのクライミング

ICM2018 (International Climbers Meet)

・期間         2018年 10月7日~10月14日※ヨセミテ滞在は10月4日~10月17日

・開催地        Yosemite National Park Yellow Pine Campground

 

高さ1000メートルの一枚岩 エルキャピタン

昨年、日本山岳協会にて募集のあった、American Alpine Club(以下AAC)主催のInternational Climbers Meet (以下ICM)に参加した。ICMは、私にとって初めての海外クライミングである。参加が決まった時は、憧れの地でクライミングができることに胸が弾んだ。ICMへの参加は、昨夏にエルブルース登山に一緒に行った隊員の方からの紹介で決まった。エルブルースに行かなければ、きっと今でもICMの存在は知らなかったと思う。前職を退職したこのタイミングで、エルブルースに続きこんなに良い機会に恵まれたことは本当に幸運だと感じた。

正直なところ、ヨセミテについて以前から詳しく知っていたというわけではない。ただ漠然と巨大な岩があるというイメージがあっただけである。自身の登攀グレードもそれほど高いわけではなかったが、ただヨセミテにはいつか行きたいとずっと思っていた。実際にヨセミテに到着すると言葉ではうまく伝えきれないほどの景色が広がっていた。谷の両サイドに広がる岩壁は想像を超えた大きさで、ただただ圧倒された。ここをこれから登るのかと思うと興奮が抑えられなかった。

今回のヨセミテは、ICMの日程を挟む形で少し長めに滞在日程を取っていた。この報告では、ICMの期間に関してのみ触れていきたいと思う。ICMは、世界各国から50名近いクライマーが集まっていた。そのほとんどは、アメリカもしくはヨーロッパからの参加であった。アジア人は私一人である。年齢層は幅広く10代から60代までの参加者がいた。レベルもクライミングを始めたばかりの人もいれば、ビッグウォールまで一通り経験している人もいた。様々な経験を持ったクライマーと一緒に登ることができ、ギアの使い方や、登攀システムなど多くを学ぶことが出来た。

ICMでは、3日間の教育プログラムを用意している。このプログラムには、専門の講師がつきマルチピッチクライミング、トラッドクライミング、セルフレスキュー、ビッグウォールクライミングなど、岩登りに必要な技術指導を行ってくれる。日本では、独学の部分多くあった為、その確認も含めてとても勉強になった。登攀技術に関して世界のスタンダードを知ることが出来たと思う。

教育プログラム以外は、それぞれ参加者同士で相談してクライミングに出かけて行くことが出来る。ICMのクライミング担当者と登りに行くこともできる。クライミングは、クラッククライミングが主体となる。グレード感は、日本と近い感じがしたが1本の長さが長く1ピッチ40m以上のルートが多い為、長い分難しく感じる。日本の感覚でプロテクションをとると途中で足りなくなってしまうこともある。それだけでもスケールの大きさを感じることが出来た。また、クラックは本当に綺麗なラインが多く、2ピッチを貫くようにできたハンドクラックや、200mの凹角に様々なサイズのクラックが混在したラインなど、どのラインも楽しめるものばかりであった。そんなヨセミテの岩を初めて出会った仲間たちと一緒に登ることは良いスパイスとなり、ICMでのクライミングをより楽しませてくれた。始まるまで不安で一杯だったものの、クライミングは、やはり世界共通なのだということを改めて実感することができ、素晴らしい環境で素晴らしい経験を積むことが出来た。

ただ、最初から、うまくいっていたわけではない。恥ずかしい話、私は英語が全くできない。言葉の壁は大きなものであった。ただ、話せないからといって何もできないわけではなかった。このイベント中は本当に多くのメンバーに助けてもらった。スケジュールが分からなかったり、持ち物が分からなかったり、行き先が分からなかったり、彼らから見たら本当に手のかかる日本人だったと思う。そんな日本人に優しく丁寧に分かるまで何度も教えてくれた。改めて人の優しさを実感できた1週間でもあった。またいつか、ここで出会ったメンバーと一緒にクライミングをしたいと心の底から思う。

ICMの友人と
ハーフドームをバックに

詳細は、次回へ続く・・・

 

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