五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳 縦走 前編

五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳 縦走 前編

北アルプスへ久しぶりの縦走。ここのところクライミングと川の仕事が続いていたが、ふいに気持ちが山に向いたので久々に歩きに出かけてみた。

6月の残雪期、この時期は残雪や天候の不安定要素が多く入山者は少ない。しかしながら、残雪の美しい景色はこの時期でないと味わえない。今回、3日間を使い縦走をした。ルートは八方尾根から入り、五竜岳、鹿島槍、爺ヶ岳を経て扇沢へ下る道のりだ。

1日目、冷たい雨が降る中、八方池山荘をスタートする。景色はすべて雲の中だ。視界も良くない。時折、白馬の山々が顔を出すが長くは続かない。唐松頂上山荘への道のりの半分くらいだろうか、雨は次第に強さを増していく。レインウェアから、雨の冷たさがよく伝わる。八方池付近には登山者がいたがそれ以降は我々だけだ。この日は雨に加えまだ雪渓が残っている為、ルートを見失わないよう慎重に進む。唐松頂上山荘に着いても天候は良くならない。時間的に唐松岳は諦め、五竜山荘を目指す。稜線に出てから雨は風と共に強さを増してきた。急ぐ気持ちを抑え、時折出てくる雪渓をその都度アイゼンを装着しながら越えていく。濡れて滑りやすい岩場に神経を使う。

視界は悪い状態が続く

夕方16時半、やや遅めではあるが五竜山荘に到着する。今期の山荘営業で第一号のお客とのことだった。雨の中テントを設営する。しばらくすると、風がさらに強さを増してきた。しかし、それまでの湿った風ではなく乾いた風だ。一気に雲が抜ける。目の前に広がる五竜岳の景色に圧倒された。晴れた空とどっしりとした山容の五竜岳が出迎えてくれたようだった。

それまでの天気が嘘のように

今回一緒に行った登山ガイドの人は一変して現れたこの景色に大喜びだった。まるで無邪気にはしゃぐ子供のように。前回の記事に書いたが自然を見て綺麗だと素直に言えることはやはり良いことだと思う。自分の目で見て感じてそれを言葉にする。山でなくてもいいけれど、自然にはそうゆう力があると思う。誰かに言わされる何かでなく、自分で感じた何か。

月夜に浮かぶ山容と夜景

続く

 

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